第4回 沖縄へ その3

結局何もする予定もないまま2日ほどぶらぶらした沖縄だが、
ぶらぶらするのも悪くなかった。

というのも沖縄では結構知らない人と話す機会が多い。
人が気軽に話しかけてくるし、僕が道を聞いてもすごく親切に答えてくれる人が多い。

まずは県庁向かいのショッピングモール中にあるモスバーガーで出会ったおばあちゃん。

僕が隣にすわるや否やいきなり僕の無精ひげをつかんできた。
やたらと話しかけてくる。
年齢89歳。
だんなは少し前に死んだ。
だんなの元奥さんの息子はアルゼンチンに移民している。
那覇にはコザから2日1回遊びにくる。
モスとケンタッキーは交互にくる。
よく本土の人と間違えられる。
足腰は丈夫でねー。

ちょっと話しただけで僕はこのおばあちゃんのことが結構分かった。
それに反して

「あんた内地のどっからきた?」

という質問を5回はしてきた。

「内地には毎年いっとるよ。」

も10回くらいいってた。

さらにとなりに座っていた小学生に愛想振りまいていたのに
20回は無視されてた。

でもいいおばあちゃんだった。

次に道を尋ねた女子中学生。
ちょっと今の場所を聞きたかっただけなのに、目的地までついてきてくれた。

「私って本土の人と比べて色黒いですか?」

どうやら自分が黒いのが気に入らないらしい。本土の修学旅行生男子が自分より色が白いのが気に入らないようだ。

「色が黒いのが好きな子もたくさんいるよ」

と適当な答えをいうと結構よろこんでいた。でも本当だよ。多分。
この子達は中学3年生ということは多分14歳くらい。eight the projectの中のエイトちゃんと同じ年だ。東京ならたぶん道を聞いてもちょっと引かれるくらいなのに、この友好的さはいったいどういうことだ。

ちなみに彼女らの名前は(そんなんも僕は話したのか)
ザマミさんとクダカさん。どちらも島の名前だ。

その他タクシーに乗ったら運転手とはかならず話すし、人と話す機会は以上に多い。